「北の国から」の脚本家、倉本聰さんは、
ドラマの現場に深くかかわることで有名です。
脚本家と言う立場上、実際の撮影現場は
演出家に任せるのが通常なのですが、
倉本さんは、役者に直接演技指導を行ったりして、
演出そのものに影響を与える稀な存在です。
自身が「富良野塾」という劇団を持っているので、
演出面でも妥協は許さないと言ったところでしょうか。
そんな倉本聰さんが脚本を努める
10月スタートの新ドラマ「風のガーデン」の記者会見で、
「テレビへの絶望がある」
と発言し、テレビドラマの脚本執筆を
今作で最後にする可能性を示唆しました。
その真意は二つあって、ひとつは、
役者を含めた現場スタッフの未熟さを挙げています。
もうひとつは、視聴率だけで評価するテレビ局の姿勢。
確かにその傾向は全テレビ局であるだろうし、
ドラマの配役にも偏りがあったりするのも事実です。
学園ドラマが他局で当たれば、
次々と学園ドラマが増産されますし、
サスペンスがヒットすれば、
サスペンス系ドラマだらけの番組表になります。
安直さを悪とするならば、安直なドラマを制作する
テレビ局が悪いのは確かですが、
それでも、スポンサーありきの商売ですからね。
営業マンが営業成績を上げられなくても、
仕事の過程を評価してくれと言っているのと同じかな。
視聴者もバカじゃないですし、
話題性だけでドラマを見る時代は終わっていて、
今は個人の趣向を優先していると思いますよ。
恋空とか、酷い事になっているのが、その証拠。
だから、視聴率はやっぱり面白いドラマが高まるし、
話題性だけの中身の薄いドラマは、
初回こそ視聴率を稼いでも、次第に息切れします。
そういった理由から、倉本さんの職人気質であろう発言は
私には、しっくり賛同できるものではありませんでした。
人気ドラマシリーズ「北の国から」などで知られる
脚本家の倉本聰氏(73)が「テレビへの絶望がある」として
ドラマ脚本の執筆をやめる可能性を明かしました。
倉本聰氏「これが最後」テレビ局に絶望
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080806-00000045-spn-ent
- 2008/08/07(木) 11:41:16|
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